あしたの私に会いに来て…

いつかまたあなたに逢えるなら。その時はもっとステキな私で逢いたい。

私&大切な人たち

サヤカ

Author:サヤカ
26歳 会社員
B型
音楽をこよなく愛するケータイマニアです

何かございましたら
*メール:sayaka38ca@ヤフー*
もしくは鍵コメにて。

当ブログは無期限放置になりました。
お世話になった皆様、本当にありがとうございました。

今も私は、日々言葉を綴っています。
皆さんから貰った、たくさんの気持ちを胸に頑張ります☆

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わがまま=本当の姿

待ち合わせ場所に5分早く着いたのに、もうヒロくんは待っていた。
デートの時も、いつも私が待たせてばっかりだった。

しばらく無言が続いて、ふぅっとため息をついたヒロくんがこう言った。
「昨日言ったよね、わがままでごめんなさいって。
知ってる?
わがままってね『我がまま』って書くんだよ。
自分のそのままの姿っていう意味。
だから、俺にはわがまま言ってくれなきゃ困るんだよ。
俺は素のあなたにしか興味はないんだから。」

ヒロくんらしいなって思ったら、何だかほっとした。
ヒロくんはやっぱり変わってはいない。

そして
「でも俺、今まで自分の本当の姿見せれてなくて。
傷つくのが怖かったんだ。
今から話す事、会社の人誰も知らないから内緒にして欲しい。」

私の好きになった目は、今から話をする事への決意を物語っていた。

「俺、いつも早く帰るでしょ?会いたいって言われても会えない事も多くて。泊まりに行ったのも1ヵ月半で2回だけでしょ?多分その度になんでって思ったと思う。

俺、親にはものすごく心配かけて、その上ものすごく迷惑かけてきたんだ。それなのに、今でもまだ俺の事を見捨てずに心配してくれる。
だからどんな些細な事でもいいから安心させてあげたいんだ。

いつも俺の都合ばっかり押し付けちゃってごめん。でも、これが俺なりのわがままなんだ。」

今まで一緒にいて、隣でヒロくんが笑ってて幸せだなぁって思うばっかりで、私たち肝心なところで近づけていなかったのかもしれない。

ヒロくんは続ける。
「休みの日に会っても、一緒に買い物とか行った事ないし、
お洒落なお店に連れて行ってあげたりもしなかったでしょ?
家で過ごしたり、出かけても本当に映画見たりとかそのくらいで。
俺ね、自由に使えるお金が月に3万くらいしかないんだ。」

3万…その少なさに絶句した。
うちの派遣さんたちは、少なくとも月に大体15万はもらってるはず。
何で…?

「まぁ親と暮らしてるから生活費入れてるし、車にかかるお金もあるし。
でも、一番の理由は…

借金の返済なんだ。
半分以上返したけど、残りもまだ300万くらいある。」

びっくりして言葉も出なかった。

「昔勤めてた会社で、小さかったんだけどね
俺社長に結構色々と任せてもらってたんだ。

でも不況の折で経営が厳しくなってきて、俺社長にすごくお世話になってたから、どうしても力になりたかったんだ。

親にもお金工面してもらって、自分の貯金と合わせて社長に貸したんだ。700万。

だけどそのうち社長となかなか連絡が取れなくなって、終いには『お前から金なんて借りた覚えはない』とか言い出して。
借用書とか取らなかった俺が一番悪かったんだけど、結局裁判でも負けて借金が残った。

もう、人間なんて信じたくないと思った。
傷つくくらいなら傷つけてやると思った。」

いつも優しくて、穏やかで大人で。
そんなヒロくんの姿はそこにはなかった。
お金の話もそうだけど、何よりも「人間なんて信じない」なんて言葉、聞きたくなかった。

「それからは本当にメチャクチャで。
遊びまくって、多分いろんな人を傷つけた。

それから…自分のことも傷つけようとした。
これ…見て。」

そう言って左腕の袖をまくったヒロくん。
そこから目が離せない私。
一言、
「それ…刺青…だよね?」
と言うのが精一杯だった。

「どうでもいいと思って、何も考えずにやった。
でも、そんな俺の姿を見て母親が泣いたんだ。
『頼むからお母さんたちの前からいなくならないでね』って。

その時自分の馬鹿さ加減に気づいたんだ。
俺以上に、両親が苦しんでいる。
苦しめているのは俺なんだ…ってね。」

何も言えなかった。
言葉が見つからない。
私普通の家に生まれて普通に生きてきて普通に幸せで。
この人は優しすぎるから傷つくんだって思ったら、何をしてあげたらいいのかわからなかった。

ヒロくんはまだしっかり残る刺青を見ながら
「びっくりしたでしょ?やっぱ、嫌だよね…こういうの。」
って言った。
告白してくれた日と同じ、自信のなさそうな顔で。

今の私にできるのは、飾らない言葉で、素の自分の気持ちを伝える事。
「嫌なんかじゃないよ。
だって、それも含めてヒロくんでしょ?
その行動も、ヒロくんの生きてきた人生でしょ?
その時のヒロくんがいたから、今のヒロくんがあるんでしょ?
だったらそれ否定しちゃいけないよ。
私は、ヒロくんが好き。だから今話してくれた事、全部受け入れるよ」

ヒロくんは無言で私を抱きしめた。
私の肩に頭をもたげて、小さく「ありがと」って言った。
首筋に、冷たい感じがして。
ヒロくんはしばらく静かに泣いていた。

ヒロくんの今までのわがままが見えた日。
私たちは、初めて大事なところを分かり合えた気がした。
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